「フリーワーカー仕事息抜き術(1)」 <第1回>偏愛的バックミュージック・コレクション |
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仕事中に周囲の物音が妙に気になることがある。朝夕は鳥の啼き声。隣の子どもが騒ぐ声。竿売りのラウドスピーカー。少し離れたところにある女子校からもれてくる嬌声……。 だから、仕事場には低い音量でよく音楽を流しておく。一番いいのは翻訳している本に関連する音楽なのだが、ぴったりテーマミュージックのある本を訳しているとはかぎらない。だからそのときの気分で、適当なバックミュージックを探す。 この音探しがなかなかむずかしいのだ。好きなミュージシャンの音楽がいいとはかぎらないし、流行しているものは気が散ってよくない。だから、ラジオはだめ。日本語の歌詞のついているものも、同じ理由でダメ。かといって静かな癒し系がいいかというと、どうも私は気分が乗らなくなる。そもそも仕事に癒しは必要ないしね。 むしろ私の場合は、「脳波を刺激する」または「同調する」程度の音楽がバックミュージックには最適なのだ。気持ちを静めるのではなく、やる気を出させて、集中力を高めて、揺さぶってくれる音楽がいい。 以下が、私が定番にしているバックミュージックである。
「あなたに贈りたいもの」に投稿してもらったマツモトさんにいただいたCDの中で、台湾のデビッド・タオの「飛機場」、韓国のかわいいデュオ、ビジューの”Loveis"、そしてスペインのラテン3人組ケタマの「トマ・ケタマ」も、バックミュー ジックにはとてもいい。 タオちゃん(と勝手にちゃんづけ)は見た目がとても地味なおにーちゃんだが、顔に似合わず声が甘くてぐっとくるものがある。「飛機場」は1998年に出た彼の最初のアルバムで、台湾ではずいぶん売れたらしい。日本にはちょっといないタイプの歌い手だが、かといって台湾らしくもない。だいたい歌っているのはバラードだし午後に疲れてきたとき聴くと、気を取り直せる。 ビジューは男の子と女の子のアイドル・デュオだが、ヒップホップから、日本の歌謡曲みたいなものまで取り入れて、2人の声の質のちがいをうまくいかしたアルバムになっている。夕食後にもうひとガンバリというときには、かわいく励まされる。
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Pink Champagne <1> <2> | |||||||
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