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<第1回>「エジプトはおいしい!」
 
 7月25日から8月1日まで、炎暑のエジプトを旅行してきた。 いやはや、暑かったです。覚悟はしていたけれど、太陽が昇ってから日向に出ると、太 陽光線に背中をどんどんたたかれているような気がした。長袖、長ズボンで、日焼け止め をばっちり塗っていたにもかかわらず、日焼けしてしまった。 ガイドさんいわく、いまから5000年前の古代エジプトでは、もっともっと暑かったそ うである。ファラオたちはともかく、平民や奴隷はいったいこの暑さをどうしのいでいた のだろうか。
  ナイル川の周辺だけは緑が濃くて、作物も豊富に穫れるが、少し離れるといきなり砂漠 だ。砂漠といっても、さらさらとした砂があるわけではなく、直径3センチほどの石がご ろごろと土の上に散らばっているもの。硬くひび割れた地面からは、もちろん草の一本も 生えていない。昼間、目で見るかぎりは生物の姿は見かけられない。
 
 それでも、エジプトは農業国で、さまざまな種類の野菜を使った料理がいっぱいある。 原産地ではないが、トマトとナスがなんといってもこの国での野菜の王者。ほかには豆類 を使った料理が多かった。期待のモロヘイヤはほとんど見かけなかった。八百屋の店先に は、果物から野菜までたくさんの種類が山積みされている。
 そこで、今回エジプトで食べたものをいくつか画像でご紹介する。おいしいものもあっ たし、いまひとつかなと思われる料理もあったが、私は例のごとく、出されたもののほと んどすべてをたいらげてきました。体重が増えているにちがいないと、帰国してからおそ るおそる体重計に乗ったら、は〜〜案の定2キロ増えていた。しばらくはソーメンをすす っていなくては。
 
  エジプト料理には煮込み料理が多い。肉と野菜を煮込んだもの、ロールキャベツ(マフ シー・コロンブ、という)、豆と肉の煮込みなどなど。写真はバイキング形式で出された 「煮込み料理」をすべて盛り合わせたもの。ソラマメの煮込み(フール・ムダンメス)、 肉の煮込み、そしてナスとトマトを中心にした野菜の煮込みである。つけあわせはピラフ。 いちじくとオリーブとトマトのサラダは、夫が「おいしい!」と絶賛して勝手に盛り合わ せている。飲み物は、ステラというビール。少し濃い目でなかなかおいしかった。
 
 前菜でよく出てきて、私がとくに気に入ったのが、ゴマをすりつぶしたソースとヨーグ ルトのソース。焼きたてのエーシュと呼ばれる丸いこうばしいパンにつけて食べるのが最 高。キュウリやトマトなど野菜をはさんでもいい。
 
 ひき肉の串焼きもよく出てきた。カバーブである。クミンやターメリックなど香料が効い ていておいしい。モロヘイヤをきざんで混ぜ込んであるものもある。
 
 ナスのグラタン。加茂ナスのような大きなナスをくりぬ いて、ひき肉とナスを刻んだもの を一緒にいためたものを詰め、上にホワイトソースとチーズをかけて焼いたもの。私はお いしいと全食したが、あとでこれが原因でおなかをこわした人が多数出たと聞いて青くな った。
 
 エジプト名物の鳩料理。食べられるところが少なくて、骨をしゃぶった。
 
 ワインは古代エジプトから作られていたとか。カベルネ・ソーヴィニヨンの赤を毎晩のよ うに飲んだが、芳醇な辛口でなかなかよかった。
 
 なんといってもうれしかったのが、スイカの甘さ。暑い中をふーふーいいながら帰ってき て、このスイカにありついたときは至福であった。
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